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インプラントの痛みはどのくらい?痛みが出る時期や対処法について【前編】

インプラント手術後の痛みについて、どの程度の痛みがあるのか、痛みのタイミングや対処法について説明します。

まず、インプラントとは何かについて説明しましょう。インプラントは歯の治療法の一つで、虫歯や歯周病、または先天的な理由によって永久歯が欠けた場合に、顎の骨にチタンやチタン合金を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。インプラント治療は、1本の歯から全ての歯を置き換えるまで、幅広い症例に適用できます。

インプラントの治療費用は高額で、自由診療となります。一本あたりの費用は30万円から50万円と言われており、治療期間は3ヶ月から6ヶ月かかります。特に上顎の歯の治療には通常、下顎よりも長い期間が必要です。また、治療終了後も定期的な健診が必要です。

インプラント手術自体は麻酔が使われるため、手術中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射を受ける際に、少し痛みを感じることがある程度です。手術時間は一本あたり30分から60分程度で、手術する箇所や内容により異なります。手術中の痛みは通常ありませんが、手術直後や抜糸時に痛みを感じることがあります。

手術後の痛みは、いくつかの時期に分けて考えることができます。手術後の当日から数日間は、麻酔が効いているため痛みはありません。麻酔が切れる頃に痛みが現れ、鎮痛剤が処方されます。この期間には抗菌剤や消炎剤も処方されるため、指示通りに薬を服用することが大切です。平均的には、インプラント手術の痛みは通常の歯の抜歯と同程度とされています。治療範囲が広い場合や多数のインプラントが埋め込まれる場合は、痛みが強く現れることがありますが、痛みは早くても翌日から数日で治まります。手術箇所が腫れることもありますが、通常は時間とともに腫れは引いていきます。

手術後7日から14日程度で抜糸が行われ、その際にチクチクとした痛みが生じることがあります。この痛みは表面麻酔を使用することで軽減できます。

抜糸後も痛みが続く場合や、人工の歯を装着した後に痛みが現れる場合もあります。このような場合は、早めに歯科医に相談しましょう。

また、数年後に痛みが現れる場合は、インプラント周囲炎が原因である可能性が高いです。この症状は歯の清掃が不十分なために起こります。インプラント周囲炎は初期段階では症状がなく、進行してから痛みや腫れが現れるため、定期的な歯の清掃が非常に重要です。

手術後の痛みを少なくするためには、薬をきちんと飲むこと、手術箇所を触らないようにすること、手術後1ヶ月間は手術箇所で噛むのを避けること、禁煙や飲酒、激しい運動を避けること、毎日の歯の清掃を丁寧に行うことが大切です。

インプラント手術自体は一般的には痛みが少ないですが、手術後のケアと清掃が適切に行われないと、後に問題が発生する可能性があるため、患者自身も注意が必要です。痛みが続く場合や異常がある場合は、早めに歯科医に相談しましょう